買取価格が3倍以上に値上がりしたトミカの事例⑦ トミカリミテッドヴィンテージ系のワゴン・バン

前回の記事では、カラーバリエーションが増えすぎると新しいバリエーションのモデルは既存のバリエーションほど高く売れるトミカにはなりにくいという記事を書きました。

 

また430型セドリック/グロリアのようにハートップ・セダンとボディ形状が変わってもバリエーションが多すぎると高く売れるトミカにもなりにくい。

 

しかし、今回ご紹介するトミカリミテッドヴィンテージのワゴン・バンに関しては、少し違った傾向が見られます。

 

 

トミカリミテッドヴィンテージ系のワゴン・バンのバリエーション

 

まず最初にご紹介するのは、ハコスカの愛称で、トミカでも多くのバリエーションを展開している3代目スカイラインです。

 

トミカリミテッドヴィンテージでは、まずは2007年8月 トミカリミテッドヴィンテージLV-49☆日産 スカイライン 1800 デラックス がデビューしました。

 

 

1800というマニアックな仕様ですが、2007年9月には、さらにマニアックなトミカリミテッドヴィンテージLV-50☆日産 スカイライン バンが追加されました。

 

 

続いて、2013年8月にはトミカリミテッドヴィンテージLV-50c☆日産 スカイライン バン(NHK受信サービスカー)が追加されました。定価は1320円から 2090円と約1.5倍に値上がりしています。

 

 

2015年8月にはトミカリミテッドヴィンテージLV-153☆日産 スカイライン 1500 デラックスという廉価版がラインナップに加わりました。

 

 

2016年11月には、やっとスカイラインらしいグレードのトミカリミテッドヴィンテージLV-162☆日産 スカイライン 2000GT(69年式)が追加されます。

 

 

定価はさらに値上がりして、2530円。また翌月には、ハコスカの最終型に追加されたGT-XがトミカリミテッドヴィンテージLV-163として登場。

 

 

この後、GT-Rも追加されますが、これくらいにしておきます。今まで紹介しただけでもバリエーションは11です。多すぎますね。これでは高くなりにくいと言えるでしょう。定番トミカでもたくさんのバリエーションがあるのに。

 

 

しかし、バンに関しては比較的値上がりしています。LV-50が発売された時の定価は1320円と比較的安いこともあります。比較対象として、定価の異なるモデルを取り上げたいと思います。

 

 

1500デラックスのLV-153aは定価が2200円、LV-153bは2090円と異なりますが、買取価格には、さほど影響のない金額です。

 

 

高いLV-153aのヨドバシでの販売価格は1490円。トミカ購入は10%のポイントが付与されるので、買取査定額の基準となる価格は1490円-149ポイントで1341円です。

 

発売時の買取価格はLV-153a・bともに500円。2020年末では、LV-153a・bともに650円とあまり値上がりしていません。

 

 

次に比較したいのが、2000GTのLV-162です。定価は2530円。ヨドバシでは、1690円で販売。実質販売価格は1521円(1690円-169ポイント)です。

 

 

発売時の査定額はLV-162a・bともに750円。2020年末での買取査定額は900円と、こちらもあまり高くなっていません。それではLV-50のバンモデルはどうなっているでしょうか?

 

400円(2014年)→900円(2020年)

400円(2014年)→1200円(2020年)

 

それほど高くなってはいませんが、LV-153よりも高い。しかも、LV-50a・bの定価は1320円。LV-153a・bは2200円/2090円(実質販売価格は1341円)と違います。

 

500円(2015年)→650円(2020年)

500円(2015年)→650円(2020年)

 

定価が2530円(実質価格1521円)と倍近いLV-163と比較しても、LV-50の方が値上がりしています。

 

750円(2016年)→900円(2020年)

750円(2016年)→900円(2020年)

 

ワゴン・バンというのは、実車では、それほど人気があるモデルとは言えませんが、トミカリミテッドヴィンテージでは価格が上がるトミカとも言えるのではないでしょうか。

 


 

2点目として紹介したいのは、同じく日産の名車の1つである510型ブルーバードです。通常トミカでも多くのバリエーションがある人気モデルです。

 

 

トミカリミテッドヴィンテージでは、2009年8月にトミカリミテッドヴィンテージLV-79a☆ダットサン ブルーバード 1400 DX(72年式)とLV-79b☆ダットサン ブルーバード 1600SSS(72年式)が発売されました。

 

 

そして、2009年10月には、メインとなるトミカリミテッドヴィンテージLV-81a☆ダットサン ブルーバード エステートワゴンとLV-81b☆ダットサン ブルーバード バン デラックスが登場します。

 

 

2013年12月に人気グレード「SSS」のトカリミテッドヴィンテージLV-138☆ダットサン ブルーバード 1800 SSS(70年式)を発売。

 

 

定価1650円。ヨドバシでは1270円。実質価格は1270円-10%ポイント127で1143円。2014年の買取価格はa・bともに400円。2020年末での買取価格は両モデルとも750円になっています。

 

その後、 2014年8月 トミカリミテッドヴィンテージLV-79c☆ダットサン ブルーバード 1400デラックス(綜合警備保障)を追加(定価1760円)。さらに2015年7月 にはトミカリミテッドヴィンテージLV-152☆ダットサン ブルーバード 2ドアセダン 1300 デラックス(69年式)を発売。

 

 

定価は値上がりして、2090円。ヨドバシでの実質販売価格は1440円(1600円-160ポイント)です。

 

 

発売時の買取価格はLV-152a・bともに550円。2020年にはa・bとも800円になっています。それ以降も追加モデルはありますが、本題のLV-81のエステートワゴン・バンと買取価格を比較してします。

 

800円(2014年)→1900円(2020年)

1000円(2014年)→2000円(2020年)

 

2009年10月に定価1320円で発売されましたが、2014年の時点で値上がりの傾向が見られます。

 

400円(2014年)→750円(2020年)

400円(2014年)→750円(2020年)

 

LV-81は、LV-138の2倍以上の価格になっています。さらに定価が値上がりしているLV-152と比較してもLV-81の方が買取価格が高くなっています。

 

550円(2015年)→800円(2020年)

550円(2015年)→800円(2020年)

 

それでは2020年2月に追加されたエステートワゴン・バンのバリエーションであるLV-81c☆ダットサン ブルーバード エステートワゴン(68年式)と LV-81d☆ダットサン ブルーバードバン ヨコハマタイヤ(68年式)はどうなっているでしょうか?

 

 

定価は2640円に値上がり。ヨドバシの価格はネット上にないので、ビックカメラの価格を基準にします。1958円-98ポイント=1860円が実質価格になっています。

 

850円→1000円

900円→1800円

 

まだ年数も経過していないにも関わらずにLV-81dは2倍になっています。LV-81cもある程度は期待できるのではないでしょうか。

 


 

3代目に紹介するのは、トミカでも多くのバリエーションがある3代目クラウンです。トミカリミテッドヴィンテージでは、セダン、2ドアハードトップ、ワゴン、バンの全てがランナップされています。

 

 

トミカリミテッドヴィンテージの第1弾は、2005年11月にバンボディのトミカリミテッドヴィンテージLV-18a☆トヨペット クラウン 道路公団車とトミカリミテッドヴィンテージLV-19a☆トヨペット クラウン パトロールカーです。

 

 

2005年12月にワゴンボディのトミカリミテッドヴィンテージLV-21☆トヨペット クラウン ワゴンが発売されました。

 

 

2012年2月には、「白いクラウン」のCMで有名になったオーナーデラックスのLV-118が追加されました。

 

 

LV-21と比較すると定価1540円と1.5倍になっています。ヨドバシでは980円。実質販売価格は980円-98ポイントの882円です。

 

 

2012年2月には、マニア向けとも言えるスタンダードグレードのトミカリミテッドヴィンテージLV-119a。3月にはパトロールカーのLV-120aを発売。

 

 

定価はともに1540円。ヨドバシでは970円-97ポイント=873円。さらに2012年11月 にタクシーのトミカリミテッドヴィンテージLV-129が追加されました。

 

 

2019年7月には最上級グレードのトミカリミテッドヴィンテージLV-181☆トヨペット クラウン スーパーデラックス(69年式)を追加。

 

 

定価2640円。ヨドバシでの実質価格は1458円(1620円-162ポイント)。さらに2021年4月に2ドアハードトップの トミカリミテッドヴィンテージLV-192☆トヨペット クラウン ハードトップを追加と非常に多くのバリエーションを誇ります。

 

それでは、ワゴンモデルとセダンを中心に買取価格の値上がりを比較してみます。

 

500円(2014年)→1100円(2020年)

500円(2014年)→1100円(2020年)

 

2005年12月に定価1078円で発売されたモデルですが、定価以上に値上がりしています。2012年2月、3月に発売されたLV-118、LV-119と比較してみます。定価は1540円、ヨドバシの実質販売価格882円のモデルです。

 

400円(2014年)→750円(2020年)

350円(2014年)→600円(2020年)

 

ワゴンと比べると値上がりしているとは言い難いですね。2019年7月に追加されたLV-181と比較してみます。定価2640円。ヨドバシでの実質販売価格は1458円(1620円-162ポイント)のモデルです。

 

600円→700円(2020年)

600円→700円(2020年)

 

やはり、ワゴンモデルの方が値上がりしています。ワゴン・バンのバリエーション自体は少ないのですが、高騰するトミカとは言えませんが、堅実に値が上がるトミカと言えると思います。

 


 

もう1つ紹介したいのが、トミカリミテッドヴィンテージNEOのクジラクラウンのワゴン・バンです。セダンやハードトップの比較対象がありませんが、参考に紹介しておきます。

 

 

まずは第1弾として、2015年8月に発売されたワゴンのトミカリミテッドヴィンテージLV-N108☆トヨタ クラウン カスタム(71年式)です。

 

 

定価2200円。ヨドバシでの販売価格は1590円(実質販売価格は1590円-159ポイント=1431円)です。

 

発売時の買取価格は 、LV-N108a・bともに600円。2020年末にはLV-N163aが1300円、LV-N163bが1200円と2倍以上になっています。

 

 

2018年1月には、バンのトミカリミテッドヴィンテージLV-N163a☆トヨタ クラウンバン デラックス(73年式)が発売。定価は2580円。

 

 

ヨドバシの販売価格は1730円。ポイントを控除した実質価格は1557円(1730円-173ポイント)です。

 

発売時の買取価格はLV-N163aが700円、LV-N163bが650円。2020年末にはLV-N163aが1400円、LV-N163bが1300円と2倍になっています。

 

2020年9月に発売されたトミカリミテッドヴィンテージLV-N209a☆日産 セドリック ワゴン V20E SGLリミテッド(97年式)は、トミーテックのホームページを見ると430型セドリック/グロリアと同様に早くもバリエーションが増えています。

 

 

トミカの値上がりという点では疑問が残るモデルです。日産車は、やたらとバリエーションが増えてしまう傾向もあります。

 

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