前回までの記事では、実車が人気のモデルはトミカでも高くなりやすい。具体的な車種として、トミカリミテッドヴィンテージ系の外国車の事例を紹介しました。
そのトミカリミテッドヴィンテージ系の特徴の1つとして、バリエーションの多さがあげられるのではないでしょうか。
同一車種でも、マイナーチェンジの前後でバリエーションが展開される。同一車種でも複数のグレードがリリースされる。今回は、このグレードに絞って、事例を交えながら紹介したいと思います。
実車の人気グレードはトミカでも高くなる傾向がある
ポルシェに続くトミカリミテッドヴィンテージ系として、リリースされたのがフォルクスワーゲン ゴルフです。トミカリミテッドヴィンテージNEOとしては初の外国車です。ベンツやBMW同様に、バブル期に売れた人気の2代目モデルです。
まずは2012年8月に「トミカリミテッドヴィンテージLV-N70☆フォルクスワーゲン ゴルフII GTI 16V」が発売されました。定価は1760円です。
発売時の買取査定額の基準となるヨドバシの価格は920円。ヨドバシでのトミカ購入ではお決まりの10%ポイント付与(92ポイント)を控除した実質的な価格828円。
続いて2012年9月に、カラーバリエーションではなく、初期型のモデル「トミカリミテッドヴィンテージLV-N71☆フォルクスワーゲン ゴルフⅡ Cli 」が登場しました。定価は1760円。
ヨドバシの価格も同様に920円。トミカ買取.comを開設した2014年には楽天の某ショップで、LV-N70と71は新品購入が可能でした。もちろん、ヨドバシより少し高い1248円でしたが。
この状況では買取価格はあまり上がりません。LV-N70aの2014年の買取価格は500円、LV-N70bは450円でした。LV-N71はa・bともに450円です。
2020年末の買取価格はLV-N70aは2700円、LV-N70bは2400円と5倍以上になっています。LV-N71aは2200円、LV-N71bは2000円と4倍以上に高騰しています。
500円→2700円(2020年) |
450円→2200円(2020年) |
LV-N71の買取価格も高騰していますが、LV-N70の方が高くなっています。
450円→2400円(2020年) |
450円→2000円(2020年) |
LV-N71はノーマルグレードと言えるものですが、LV-N70aはホットハッチのお手本として一世を風靡した「GTI 16V」です。実車でも、どちらのグレードが人気があるかは明白ですね。トミカの価値も差が出ます
ちなみに2013年8月にトミカリミテッドヴィンテージLV-N71☆フォルクスワーゲン ゴルフⅡ CLiのカラーバリエーションとして2色が追加されました。定価も1760円と既存のモデルと同じです。
2014年の買取価格はLV-N71cもdも450円でした。2020年末にはLV-N71cが2000円、LV-N71dは1500円と人気モデルらしく高騰していますが、こちらもLV-N70の「GTI 16V」ほどではありません。
450円→2000円(2020年) |
450円→1500円(2020年) |
次に紹介したいのがアルファロメオです。今では影の薄い存在かもしれませんが、1960年代には、日本にも多数輸入された外国車の1つです。
2015年12月にトミカリミテッドトミカリミテッドヴィンテージLV-154☆アルファロメオ GT 1300 ジュニアがリリースされました。定価は2420円です。
ヨドバシでの販売価格は1450円。ヨドバシでのトミカ購入ではお決まりの10%ポイントを控除した実質価格は1305円です。
続いて2016年1月にトミカリミテッドヴィンテージLV-155☆アルファロメオ 1750GTVが追加販売されましたが、定価は2420円。ヨドバシの販売価格も同じです。
当時の査定額はLV-154がa・bともに550円。LV-155がa・bともに600円。グレードによる価格差はさほど差はありません。
550円→1300円(2020年) |
550円→1200円(2020年) |
2020年末ではLV-154aが1300円、LV-154bが1200円と買取価格は2倍以上になっています。
600円→2400円(2020年) |
600円→2000円(2020年) |
LV-155aは2400円、LV-155bは2000円と3倍以上に高騰しています。LV-154とLV-155を比較すると倍近い差がついています。
LV-154の1300 ジュニアは廉価版。1750GTVは上級グレードという違いがあります。また1300 ジュニアは2灯式ヘッドライト。1750 GTVは4灯式ヘッドライトというグレードによる外観上の違いもあります。
ちなみに2016年2月に追加されたトミカリミテッドヴィンテージLV-156☆アルファロメオ GT 1600 ジュニア。定価は2420円で、販売価格も同じです。
買取価格は、2020年末でLV-156aが1350円、LV-156bが1100円。1300 ジュニアとほぼ同じです。外観も1300 ジュニアと同じ2灯式ヘッドライト。
550円→1350円(2020年) |
550円→1100円(2020年) |
上記のゴルフと同じく、アルファロメオはグレードによって外観が異なる。トミカでも外観が異なる=実車同様に人気に大きな差が出る傾向があることがわかります。
3点目に紹介したいのは、1979年に登場した6代目クラウンです。通常トミカではセダンがラインナップされていますが、トミカリミテッドヴィンテージNEOではハードトップを製品化しています。
2012年1月に発売されたのがトミカリミテッドヴィンテージLV-N74☆トヨタ クラウン 4ドアハードトップ 2000 スーパーエディション エクレールです。定価は1540円。
ヨドバシでは1140円。実質販売価格は1026円(1140円-114ポイント)です。
2013年3月には最上級仕様の「トミカリミテッドヴィンテージLV-N78☆トヨタ クラウン 4ドアハードトップ 2800DOHC ロイヤルサルーン」が追加されます。
定価は1540円で、ヨドバシの価格は1170円。LV-N74よりも30円高くなっていますが、買取査定額には影響する金額ではありません。
2014年での買取査定額はLV-N74aが400円、LV-N74bは350円。LV-78aは500円、LV-N78bは450円です。多少の差はついています。
400円→1300円(2020年) |
350円→1100円(2020年) |
2020年末の買取価格はLV-N74aが1300円、LV-N74bは1100円と3倍以上に高騰しています。
500円→2200円(2020年) |
450円→2000円(2020年) |
LV-N78aは2200円、LV-N78bは2000円と4倍以上に高騰しています。LV-N74の倍近い価格になっています。
LV-N74とLV-N78のグレードの違いで大きく異なるのはLV-N78の3ナンバー車専用グリルです。昭和の時代は3ナンバー車は税金が高額で、現在とは違うステイタスがありました。トイズドリームプロジェクトではありませんが、「あこがれの名車」とでも言いましょうか。
昭和40年代後半から昭和50年代前半はオーバーライダー付のバンパーが特徴です。トミカリミテッドヴィンテージNEOでラインナップされている230型セドリック、5代目クラウンでもオーバーライダー付バンパーが再現されています。
左は5ナンバー車のトミカリミテッドヴィンテージLV-N61a☆トヨタ クラウン 2ドアHT 2000DX カスタムエディションです。右は3ナンバー車のトミカリミテッドヴィンテージLV-N83☆トヨタ クラウン 4ドアピラードハードトップ 2600 ロイヤルサルーンです。
上記の画像をクリックすると拡大しますので、クリックしてみてください。フロントバンパーに違いがあるのがわかります。6代目クラウンでは、3ナンバー専用グリルで、差別化がはっきりしています。
上記の外国車ほど外観上の違いは大きくありませんが、グレードによる外観の差がトミカの価格でも大きな差になるというのも1つのパターンと言えるでしょう。
上記の3点が外観上の差=グレードの差という点もありますが、次は外観上の差が少ないモデルを取り上げたいと思います。トミカリミテッドヴィンテージNEOの初期の傑作として人気の高いギャランです。
2016年8月にトミカリミテッドヴィンテージLV-N05d☆三菱 ギャラン VR-4 モンテカルロが追加発売されました。定価は2420円です。
ヨドバシでの販売価格は1630円。10%ポイントを控除した実質的な価格は1467円になります。発売時の買取査定額は600円。2020年末では1200円と倍に上がっています。
2016年8月にトミカリミテッドヴィンテージLV-N129a☆三菱 ギャランVR-4 RSが追加発売されたました。定価は同じ2640円ですが、ヨドバシの価格は1940円と割引率が25%と低めになっています。
実質価格は1940円-194ポイントで1746円。発売時の買取価格は800円。2020年での査定額は1800円と2倍以上になっています。
600円→1200円(2020年) |
800円→1800円(2020年) |
LV-N05dのモンテカルロは特別仕様車専用色のオニキスブラック。LV-N129aのVR-4 RSはカタログに掲載されていたラリーイメージのボディカラー。ボディカラー以外に外見上には大きな違いはありません。
ボディカラーの違いによる人気の差とも考えられますが、グレードによっては、VR-4 RSのようにカタログ掲載の特別色で製品化されることもあります。ですので、グレードもトミカの人気を左右する1つのパターンとも考えられます。
2007年5月に登場したトミカリミテッドヴィンテージLV-N05a☆三菱 ギャラン VR-4は定価1078円と安い時代のモデルです。最近モデルの半額以下の定価ですので、グレードによる人気差を比較するには対象にはなりにくいと言えますので、今回の記事では比較から除外しています。
最後に紹介したのは、日産自動車の子会社「オーテックジャパン」から発売された4ドアのGT-Rです。比較対象となるR33型スカイラインのトミカリミテッドヴィンテージ系のモデルがありませんが、あくまでも参考という程度で紹介します。
2017年6月に発売されたトミカリミテッドヴィンテージLV-N151☆日産 スカイライン GT-R オーテックバージョン 40th ANNIVERSARY 98年式。定価は2860円です。実質的は販売価格は1773円(1970円-197ポイント)。
買取査定額はLV-N151a・bともに750円でした。2020年ではLV-N151aは1600円、LV-N151bは1500円と2倍以上になっています。
750円→1600円(2020年) |
750円→1500円(2020年) |
R33型スカイラインは人気モデルとは言えませんでしたが、この4ドアGT-Rは生産台数は422台とも言われる人気の希少車です。
このような限定モデルもコレクションできるのがトミカの魅力の1つと言えますが、価値が上がる可能性が高いモデルとも言えます。
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